かっこよさを追求したジブリ映画『紅の豚』。
1992年に公開されたのにもかかわらず、いまだに金曜ロードショーなどで放送されると高い人気を誇っています。
今回は最期のエンディングは一体どうなったのかについて考察します。
『紅の豚』その後フィオはどうなった?
『紅の豚』のエンディングは、フィオの語りで終わります。
その語りによるとジーナとは友達になったそうです。
ポルコとジーナは子供の頃からの幼なじみでした。
ジーナはこれまでに3回結婚していますが、旦那には先立たれています。
3人の旦那はポルコの知り合いや友人で、特に3人目のベルリーニはポルコとは戦友でした。
飛行艇乗りのポルコはジーナのことを大切にしたいという思いから、自分が死んだときにジーナが悲しい思いをしないように、あえてその思いを伝えないのかもしれません。
ちなみに、その後についてはフィオを乗せたプライベートジェットが旋回するシーンで少し描かれています。
『紅の豚』幻のエンディングは?
『紅の豚』には絵コンテだけに存在する幻のエンディングがあります。
ラストシーンで、フィオが「ジーナさんの賭けがどうなったかは、私たちだけの秘密…。」と語っています。
映画では赤い飛行艇が雲の向こうへと消えていき、物語は終わります。
絵コンテではこのラストシーンが少し違っていて、本編ではカットされたシーンがあります。
雲の向こうへ消える時に親指をたてて、酸素マスクを付けたパイロットが映し出されます。顔は分かりません。
その後は前を向いて加速していきます。
『紅の豚』エンディングは豚だらけ?
エンディングで流れる22枚のイラストは全て宮崎駿監督が手掛けたものです。
描かれている豚には、地上のいろいろな利害関係の道具として飛行機が利用されはじめ「任務」として空を飛ばなければいけなくなった男たちがある種の苦々しさなどから免れることはできないという思いが反映されています。
豚だらけになっているエンディングですが、犠牲になったかつての飛行艇乗りたちの写真です。
純粋に飛行艇に乗ることを楽しんでいた男たち。
飛行艇は戦争の道具になっています。
楽しい雰囲気の『紅の豚』ですが、本質はそこにあると思うとすごい深い作品だなと感じられます。
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