1995年に『耳をすませば』が公開されました。
イケメン猫の男爵・バロンがジブリに初めて登場したのは『耳をすませば』でした。
主人公・雫が訪れた地球屋に置いてある猫の人形として登場します。
そんなバロンについてご紹介します。
『耳をすませば』に出てきたバロン
『耳をすませば』では、猫の置物として登場しました。
『耳をすませば』では、地球屋に置かれている猫の人形として登場します。
地球屋の主人である西史朗は、戦前のドイツへ留学中にバロンと出会います。
西史朗はバロンの持ち主に譲ってほしいと頼み、一度は断られてしまいますが、その後譲ってもらえることになります。
バロンの目は、エメラルドの原石を含む鉱物でできています。
猫の男爵バロンの正体は?
『猫の恩返し』主人公のハルをかっこよくエスコートするイケメン猫の男爵・バロンにはモデルがいます。
それが、同じジブリ作品である『耳をすませば』に登場する猫の人形なのです。
『耳をすませば』主人公の月島雫が、猫に誘われて地球屋というアンティークショップにひっそりと置いてある猫の人形が、バロンでした。
この猫の人形は、地球屋の主人である西史朗が戦前にドイツを訪れた時に、一目惚れして譲り受けた代物です。
バロンが語っていましたが心が宿った人形のため、バロンは他の猫とは違い、人間のような姿をしています。
戦争前からある人形なので、とても古い人形だそうです。
バロンの本名は?
バロンの本名は、フンベルト・フォン・ジッキンゲンです。
バロンというのは、あだ名のようなものです。
ファーストネームの「フンベルト」は中世から存在するドイツの男性の名前です。
ヨーロッパでは昔から多くの国で使われています。
ラストネームの「フォン・ジッキンゲン」はドイツで13世紀にまで遡る由緒ある貴族の家柄です。
フォンというのはドイツの称号らしいので、ドイツ出身のバロンにはお似合いです。
なぜバロンという名前が付いたのか?
では、なぜバロンという名前がついているのでしょうか?
その理由は、イギリスやフランスにあります。
イギリスやフランスでは、男爵のことをバロンと言います。
本名の「フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵」では長すぎるので、男爵の意味を持つバロンと言う名前が付けられているのです。
ちなみに、ドイツでは男爵のことをフライヘルと言います。
なぜ、フライヘルじゃないのか…。(そこまでは分からん…。)
きっと、かっこよさ重視でバロンにしたのでしょうね。(適当です。)
バロンの声優は?
『耳をすませば』でバロンの声をあてていた方は露口茂さんです。
1932年生まれの方で、公開当時は70歳でした。
『猫の恩返し』では、袴田吉彦さんが声優をされています。
猫の男爵バロンの年齢は?
袴田吉彦さんは1973年生まれで、『猫の恩返し』の公開された2002年当時は29歳でした。
きっと、バロンも20代~30代くらいでしょう。
恋人は白猫のルイーゼ
人形のバロンには、恋人の猫の人形がいます。
しかし、地球屋の主人が引き取る時には修理中で、バロンと一緒に引き取ることができませんでした。
恋人であるバロンとルイーゼを引き離さないように、一度は断っていました。
当時、地球屋の主人には恋人がいました。
恋人は、ルイーゼを買い取り、修理が終わったら必ずもう一度バロンと合わせるという約束をしました。
しかし、戦争によって地球屋の主人もバロンも恋人と再会することはできませんでした。
今でもバロンはルイーゼを待ち続けています。
この話はモデルとなった人形の話なので、『猫の恩返し』に登場するバロンに恋人がいたかどうかは分かりません。
でも、バロンの部屋にはルイーゼの絵が飾られていたのには、何らかの関係を感じます。
バロンの猫の種類は?
バロンの外見は、白いシルクハットに、逆三角形の狐に近い色の小顔のイケメン紳士です。
顔には左右対称にちょっとした模様があり、体型はとてもスリムで、大猫のムタとは対照的です。
こういった特徴からバロンは、アビシニアンではないかと思われます。
エチオピア原産の猫で、イエネコの中では最古の品種の一種です。
紳士的でかっこいいバロンの名セリフ
「ダメだハル、自分を見失うんじゃない。君は君の時間を生きるんだ。」
バロンとダンスを踊っているハルの正気が失われないように、言い放った言葉です。
「もしハルが、本当に私たちを必要としたなら、きっとまた猫の事務所の扉は開くだろう。その時まで。しばしの別れ。」
バロンに告白したハルに言ったセリフです。
「ハルのその素直な心が私も好きだ。」
この後、バロンはカラスのトトに乗って飛び去って行きました。
なぜ、『耳をすませば』のバロンが『猫の恩返し』に登場するのか?
バロンが『耳をすませば』に登場する人形であることが分かりました。
しかしなぜ、『猫の恩返し』にも登場するのでしょうか?
それは、『猫の恩返し』の作者が『耳をすませば』の月島雫だからなのです。
月島雫は、地球屋の主人からバロンの人形を借りて、出費っするためのイメージを膨らませ、バロンを主人公にした物語を作り上げました。
実際には『耳をすませば』の中で描いた雫の物語は完成しておらず、その少し後に『猫の恩返し』が出来上がっています。
スタジオジブリは続編を作らないことで有名ですが、『耳をすませば』と『猫の恩返し』は関係があるように感じます。
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